腰への負担をチェックするポイント
では、実際にどのように腰への負担をチェックしていくかを見ていきましょう。
主なチェックポイントは4つです。
1、姿勢のチェック
2、柔軟性のチェック
3、筋力のチェック
4、お腹の硬さのチェック
1つずつ解説していきます。
1、姿勢のチェック
まず姿勢をチェックしていきます。私の考える正しい姿勢は、座った時の骨盤と脊柱の柔軟性と筋肉のバランスが最適で、どこにも負担がかかっていない状態です。
どこかにひずみが生じていれば、腰に負担をかけてしまいます。一見綺麗な姿勢の方でも、筋肉で固めて、無理やり姿勢を作っている方もおおくおられます。
腰痛を抱えている方はほぼ間違いなく、これらのバランスが崩れていると言えます。
2、柔軟性のチェック
ここでいう柔軟性は単に床に手がつく、足が高く上がるなどの柔軟性とは少し違います。私の考える、柔軟性のある身体とは、ゴムのように全体が滑らかに一体となって動く状態です。
例えば腕を上げた際に連動して、肩甲骨が動きます。鎖骨も回転し、背骨もたわみます。『運動連鎖』とも言いますが、この一連の動きが適切であるかをチェックします。
3、筋力のチェック
ここでの筋力は握力が強いとか、重い物を何キロ持てるではなく、いかにこちらの仕掛けるタイミングに反応して力を発揮できるかです。なぜ、これが大切かというと、日常動作のほとんどがこのとっさの判断の連続でできているからです。筋肉が働くべきタイミングで働かないなどの機能低下を起こしている場合は、腰に過度な負担がかかります。その結果がぎっくり腰に繋がったり、他の部分の負担になっていたりします。
4、お腹の硬さのチェック
最後にお腹の硬さを調べます。東洋医学ではこれを『腹診』とよび、判断の基準にしていました。私は主に内臓の硬さを診ています。胃や腸に負担がかかると、その周囲に影響が出て硬くなります。お腹のある一部分だけが硬くなっていると、体全体のうごきがスムーズにいかなくなります。また、消化不良により栄養を筋肉に巡らせれなくなると、当然全身の筋肉は栄養不足になり、硬く潤いの無い状態になってしまいます。
これら4つのチェックで総合的に判断して、腰痛の原因を探していきます。