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ひろがり鍼灸整骨院
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【鍼灸師が解説】足底筋膜炎とは?

足底筋膜炎とは?

足底筋膜炎は、足の裏にある足底筋膜という腱膜が炎症を起こす状態です。足底筋膜は、踵(かかと)の骨から足の指の付け根に向かって広がる扇状の組織で、足のアーチを支え、歩行や走行時の衝撃を吸収する重要な役割を果たしています。この筋膜が過度に引っ張られたり、繰り返し負荷がかかったりすることで、微細な損傷が蓄積し、炎症を引き起こすことがあります。

足底筋膜炎は、特に中高年の人々やスポーツを頻繁に行う人々に多く見られますが、長時間の立ち仕事をする人々や肥満の方々もリスクが高いとされています。

〇主な症状
足底筋膜炎の主な症状は、以下の通りです
・足の裏の痛み
最も一般的な症状は、足の裏、特にかかとの部分の痛みです。この痛みは朝起きた時や長時間座っていた後に立ち上がる時に強く感じられます。痛みは初期には軽度ですが、放置すると慢性化し、日常生活に支障をきたすことがあります。

・足のアーチ付近の痛み
足のアーチ部分にも痛みが現れることがあります。特に、足底筋膜が引き伸ばされる運動(例えば階段の昇り降りやつま先立ち)を行うと痛みが増すことがあります。

・足のこわばりや緊張:
朝一番や休憩後に足の裏がこわばったり、緊張を感じたりすることがあります。これにより、最初の数歩が特に痛みを伴いますが、歩き続けると痛みが和らぐ場合もあります。

・腫れや炎症:
患部が腫れることもあり、触ると熱を持っていることが感じられることがあります。炎症が進行すると、痛みが持続的になることがあります。

・長時間の活動後の痛み
長時間の立ち仕事や歩行の後に痛みが増すことがあります。特に硬い地面や不適切な靴を履いている場合に症状が悪化しやすいです。

【足底筋膜の役割】


・足底筋膜の構造
足底筋膜は、足の裏に位置する強靭な繊維組織です。具体的には、踵(かかと)の骨(踵骨)から始まり、足の指の付け根(中足骨基部)まで広がる扇状の構造をしています。この筋膜は、複数の層に分かれており、足の縦のアーチを形成する役割を持っています。足底筋膜は非常に強力であり、足の動きを支えるために大きな力に耐えることができます。

【足底筋膜の働き】
足底筋膜の主な働きは以下の通りです。
・アーチのサポート
足底筋膜は、足の縦のアーチを支える重要な役割を果たしています。このアーチは、体重を効率的に分散し、歩行や走行時の衝撃を吸収するために必要です。足底筋膜がしっかりと機能することで、足の骨格が安定し、過剰な負担がかかるのを防ぎます。

・衝撃の吸収:
足底筋膜は、歩行や走行時に足にかかる衝撃を吸収する働きをしています。これにより、足の関節や骨にかかる負担が軽減され、スムーズな動きが可能になります。足底筋膜が正常に機能していることで、膝や腰など他の部位への影響も抑えられます。

・足の安定性向上
足底筋膜は、足の骨や関節を適切な位置に保つことで、足の安定性を向上させます。これにより、歩行時や走行時のバランスが良くなり、怪我のリスクが減少します。また、足底筋膜は足の動きを調整し、効率的なエネルギー伝達をサポートします。

・エネルギーの蓄積と放出
足底筋膜は、歩行や走行時にエネルギーを蓄積し、それを放出することで推進力を生み出します。この機能は、バネのように働くことで、歩行や走行の効率を高め、疲労を軽減します。足底筋膜が正常に機能することで、長時間の活動でも足が疲れにくくなります。

【足底筋膜炎の原因】

・過度な運動
過度な運動や急激な運動量の増加は、足底筋膜に過剰な負荷をかけることがあります。特に、ジャンプやランニングなどの高強度の運動を行うと、足底筋膜に繰り返しストレスがかかり、炎症を引き起こす原因となります。適切なウォーミングアップやクールダウンを行わずに運動を続けると、足底筋膜に無理な負荷がかかりやすくなります。

・足関節の不安定性や柔軟性の低下
足関節の不安定性や柔軟性の低下も、足底筋膜炎の原因となることがあります。足関節が十分に安定せず、柔軟性が不足していると、歩行や運動時に足底筋膜に過度な圧力がかかります。特に、足関節が硬いと、足の動きが制限され、足底筋膜に負担が集中します。適切なストレッチや筋力強化が不足すると、足関節の安定性が保てず、足底筋膜炎を引き起こす可能性があります。

・扁平足やハイアーチ
足のアーチが低すぎる扁平足や、逆に高すぎるハイアーチも足底筋膜炎のリスクを高めます。扁平足の場合、足のアーチが低下し、足底筋膜にかかる負担が増します。一方、ハイアーチの場合は、アーチが高すぎて足底筋膜に過剰な緊張がかかり、炎症を引き起こすことがあります。どちらの状態も足の機能に影響を及ぼし、足底筋膜にストレスを与えます。

・長時間の立ち仕事
長時間の立ち仕事も足底筋膜炎の原因となることがあります。立ちっぱなしでいることが多いと、足底筋膜に常に圧力がかかり、特に硬い地面や不適切な靴を履いている場合に症状が悪化することがあります。長時間の立ち仕事によって足底筋膜に繰り返し負担がかかり、炎症が進行することがあります。適度な休憩や足のケアが不足すると、痛みが長引く可能性があります。

【足底筋膜炎の診断方法】


〇問診
足底筋膜炎の診断は、まず問診から始まります。医師や専門家は、以下の点について質問します。

症状の開始時期: 痛みがいつから始まったのか、急に始まったのか、徐々に悪化してきたのかを確認します。

痛みの部位と性質: 痛みが足の裏のどの部分に集中しているか、痛みの種類(鋭い、鈍い、こわばり感など)を詳しく聞きます。

活動歴: 運動習慣、スポーツ活動、長時間の立ち仕事など、足にかかる負荷や活動内容を把握します。

過去の病歴: 過去に足や膝、腰などの関節に問題があったか、既往歴や持病があるかも確認します。

靴の履き方: 日常的に履いている靴の種類や履き心地も重要な情報です。

〇視診と触診
視診と触診によって、足底筋膜炎の診断をより確定的に行います。
視診: 足の形状、歩行の様子、痛む部分の腫れや変色の有無を観察します。足のアーチの状態や歩行中の姿勢もチェックします。

触診: 足底の痛む部分に直接触れ、圧痛の有無を確認します。かかと部や足底の中足骨部に触れ、痛みの位置や痛みの強さを把握します。圧痛点(足底筋膜の付着部)を探すことで、足底筋膜炎の確定診断に役立ちます。

〇画像検査
画像検査は、足底筋膜炎の診断をサポートするために行われる場合があります。
X線検査: 骨の状態や異常を確認するためにX線検査が行われることがあります。骨の変形や骨棘(骨の突起)などの異常がないかをチェックします。足底筋膜炎そのものを直接診断することは難しいですが、他の骨の問題を除外するのに役立ちます。

超音波検査: 足底筋膜の状態や炎症の程度を確認するために、超音波検査が行われることがあります。足底筋膜の厚さや炎症の有無を視覚的に確認でき、炎症の状態を評価するのに有用です。MRI検査: より詳細な情報が必要な場合や、他の検査で十分な診断ができない場合に、MRI検査が行われることがあります。足底筋膜の炎症や損傷の程度を詳細に確認でき、診断の確定に役立ちます。

【足底筋膜炎の治療法】


・保存療法
保存療法は、足底筋膜炎の初期治療として広く用いられる方法で、症状を軽減し、炎症を抑えることを目的としています。以下の方法が含まれます

・休息とアイシング
休息: 足底筋膜にかかる負荷を減らすため、過度な運動や立ち仕事を控え、足を休ませることが重要です。痛みが強い時は、できるだけ足を使わないように心がけましょう。

アイシング: 炎症と痛みを軽減するために、氷や冷却パッドを使って足の裏を冷やします。1回10〜15分を目安に、1日数回行うと効果的です。アイシングは、炎症を抑え、痛みを和らげるのに役立ちます。

・ストレッチとマッサージ
ストレッチ: 足底筋膜やふくらはぎの筋肉を柔軟に保つために、適切なストレッチを行います。特に、朝起きた直後や運動前後に行うと効果的です。例えば、足底筋膜を伸ばすために、足の指をつかんで引っ張るストレッチや、ふくらはぎを伸ばすストレッチがあります。

・マッサージ: 足底筋膜や周囲の筋肉を優しくマッサージすることで、血行を促進し、筋膜の緊張をほぐします。特に痛みのある部分に軽い圧をかけてマッサージすることで、痛みを軽減できます。

・サポートシューズやインソール
サポートシューズ: 足底筋膜炎の症状を軽減するためには、適切なフットウェアの選択が重要です。衝撃吸収性が高く、アーチサポートがしっかりしているシューズを選ぶと良いです。

インソール: 足底筋膜をサポートするための特別なインソールを使用することで、足のアーチを補正し、負担を軽減できます。特にアーチのサポートが必要な場合に効果的です。

・鍼灸治療
鍼治療: 鍼を使って痛みを軽減し、炎症を抑える方法です。足底筋膜やその周囲のツボに鍼を刺すことで、血流を促進し、筋膜の緊張を和らげます。痛みの軽減や治癒の促進に役立ちます。

灸治療: 熱を用いて特定のツボや筋膜を刺激する方法です。血行を促進し、筋膜の回復を助ける効果があります。

・理学療法
理学療法: 専門の理学療法士による治療で、筋力強化や柔軟性向上を目指します。理学療法士による個別のプログラムで、ストレッチ、エクササイズ、体幹強化などを通じて症状の改善を図ります。

超音波療法: 超音波を用いて、炎症を抑え、痛みを軽減する治療法です。深部の組織に対して微細な振動を与えることで、血行を促進し、回復を助けます。

その他の治療法
薬物療法: 必要に応じて、痛みや炎症を抑えるための鎮痛剤や抗炎症薬が処方されることがあります。これらの薬は、症状の管理に役立ちますが、長期間の使用は推奨されません。

体重管理: 足底筋膜炎のリスクを軽減するために、体重を適切に管理することも重要です。体重が過剰だと足にかかる負担が増し、症状が悪化する可能性があります。

【足底筋膜炎の予防方法】


・適切なフットウェアの選び方
衝撃吸収性: 足底筋膜炎を予防するためには、適切な衝撃吸収機能を備えたフットウェアを選ぶことが重要です。ソールが柔らかく、クッション性が高い靴を選ぶことで、足にかかる衝撃を軽減できます。

アーチサポート: 足のアーチをサポートする機能がある靴を選ぶことで、足底筋膜にかかる負担を減らすことができます。特にアーチが低い扁平足や高すぎるハイアーチの方には、アーチサポートが重要です。

適切なサイズ: 足に合ったサイズの靴を選ぶことで、足の形にフィットし、圧力や摩擦を減らすことができます。足が靴の中で動きすぎないようにし、適度なフィット感を確認しましょう。

通気性: 通気性の良い素材で作られた靴を選ぶことで、足の湿気を防ぎ、快適さを保つことができます。足の湿気が原因で皮膚の問題が起こることもあるため、通気性も考慮しましょう。

・定期的なストレッチと筋力強化
ストレッチ: 足底筋膜やふくらはぎの筋肉を定期的にストレッチすることで、柔軟性を保ち、筋膜の緊張を防ぐことができます。特に朝起きた時や運動前後にストレッチを行うと効果的です。足の指を引っ張るストレッチや、ふくらはぎのストレッチが推奨されます。

筋力強化: 足底筋膜を支える筋肉を強化することで、足にかかる負担を軽減できます。特に、足のアーチを支える筋肉やふくらはぎの筋肉を鍛えるエクササイズが有効です。例えば、つま先立ちや足の指を使ったエクササイズが役立ちます。

バランス練習: バランスを取るためのエクササイズを行うことで、足の安定性を高めることができます。バランスボードや片足立ちの練習を取り入れることで、足底筋膜の負担を減らすことができます。

・体重管理と適度な運動
体重管理: 適切な体重を維持することで、足にかかる負担を軽減できます。体重が過剰になると、足底筋膜にかかる圧力が増し、足底筋膜炎のリスクが高まります。バランスの取れた食事と適度な運動で体重を管理することが重要です。

適度な運動: 適度な運動を継続することで、足底筋膜の健康を維持できます。ウォーキングや軽いジョギングなど、足に過度な負担をかけない運動を選ぶと良いです。運動の際は、適切なシューズを履き、ウォーミングアップとクールダウンを忘れずに行いましょう。

休息と回復: 運動や立ち仕事の後には、足を十分に休ませることが大切です。適切な休息を取り、足の疲れを回復させることで、足底筋膜炎の予防につながります。

【ひろがり鍼灸整骨院のアプローチ】


〇当院の施術方針
ひろがり鍼灸整骨院では、以下の施術方針を採用し、患者様の健康をサポートしています。

・全身のバランスを評価: 局所的な問題だけでなく、全身のバランスを評価して、根本的な原因を特定し、効果的な治療を行います。

・多角的なアプローチ: 鍼灸、ストレッチ、筋膜リリースなどの技術を用いて、症状を緩和し、体全体の調和を図ります。

・国家資格保持者による施術: 高い専門知識と技術を持つ国家資格保持者が施術を担当し、安全で効果的な治療を提供します。

・スポーツジムとの連携: スポーツジムと連携し、運動やリハビリのアドバイスを通じて、スポーツパフォーマンスの向上やケガの予防をサポートします。

・病院との連携: 必要に応じて、病院との連携を図り、専門的な診断や治療が必要な場合に適切な医療機関と連携します。

これにより、患者様一人ひとりに合わせた施術を提供し、健康の回復を目指します。

ご来院いただく際の流れ

ご来院いただく際の流れ
ひろがり鍼灸整骨院にご来院いただく際は、以下の流れでスムーズに診療を受けることができます。

予約の確認

初めてご来院される場合や、再診の場合は、事前にお電話またはLINEで予約をお願いします。ご希望の日時をお知らせいただければ、スムーズに対応させていただきます。

当日の流れ

ご来院時は、まず受付でお名前をお伝えください。初めての方は、問診票の記入が必要です。

問診票の記入

健康状態や症状についての問診票をご記入いただきます。これにより、症状の詳細や過去の病歴、現在の状態を把握し、適切な施術方針を決定します。

カウンセリング

担当の施術者が、問診票をもとに詳しくお話を伺います。症状やお悩みについてお聞きし、施術の目的やご希望に応じた施術計画を立てます。

診察と評価

実際に体の状態を診察し、局所だけでなく全身のバランスも評価します。視診や触診、必要に応じて各種検査を行い、現在の体調や症状を把握します。

施術方針の説明

診察結果に基づき、施術方針や方法について詳しくご説明します。鍼灸、ストレッチ、筋膜リリースなど、どの施術法を使用するかを説明し、ご納得いただいた上で施術を開始します。

施術の実施

設定した施術計画に基づき、施術を行います。施術中は、施術内容や進行状況について随時ご説明し、安心して受けていただけるように配慮します。

アフターケアと指導

施術後は、必要なアフターケアや日常生活でのアドバイスをお伝えします。ストレッチやエクササイズの指導、生活習慣の改善についてもお話しします。

次回の予約

施術後、次回の予約が必要な場合は、受付でご相談いただければ、次回の予約をお取りいたします。

お帰りの際の確認

受付でお支払い手続きを行い、施術内容や次回の予約について確認します。ご質問や不明点があれば、スタッフにお気軽にお尋ねください。

以上の流れで、ひろがり鍼灸整骨院では、患者様一人ひとりに合った丁寧な対応を心がけています。ご来院をお待ちしております。

よくある質問


足底筋膜炎は完治しますか?
はい、足底筋膜炎は適切な治療と予防策を講じることで、完治することが可能です。多くの患者さんは、治療を受けることで症状が改善し、痛みがなくなることが多いです。ただし、完治には個人差があり、症状の重さや原因、治療への反応によって異なります。早期の治療と継続的なケアが重要です。足底筋膜炎を予防するために、生活習慣の見直しや予防策を取り入れることも大切です。

治療にはどれくらいの期間がかかりますか?
治療にかかる期間は、症状の重さや個人の体質、治療法によって異なります。軽度の症状であれば、数週間から数ヶ月で改善することが多いです。しかし、慢性的な症状や重度の足底筋膜炎の場合は、改善に数ヶ月かかることもあります。病院での理学療法士によるリハビリは150日(約5カ月)が期限ですが、150日過ぎても痛みを残している場合があります。どうしても日常生活で体重をかけないわけにはいかない部分なだけに、再発を繰り返すのが特徴です。

手術(必要な場合): さらに長い回復期間が必要
定期的なフォローアップと、医師や専門家の指導に従って、治療計画を守ることが重要です。

日常生活で気を付けるべき点は?
日常生活で足底筋膜炎を予防し、症状を軽減するためには、以下の点に注意することが重要です。

適切な靴の選択: 衝撃吸収性やアーチサポートがしっかりした靴を選び、足に合ったサイズを選ぶことで、足への負担を軽減します。

ストレッチとエクササイズ: 足底筋膜やふくらはぎのストレッチ、筋力強化を定期的に行うことで、柔軟性と安定性を保ちます。

体重管理: 適切な体重を維持し、足にかかる負担を軽減することが大切です。バランスの取れた食事と適度な運動を心がけましょう。

運動と休息のバランス: 適度な運動を行う一方で、足を十分に休ませることも重要です。過度な運動や立ちっぱなしの時間を避けるようにしましょう。

痛みが出たら早めに対処: 痛みが出た場合は、無理をせず、早めに専門家に相談することが大切です。自己判断で症状を放置すると、悪化する可能性があります。

これらのポイントを心がけることで、足底筋膜炎のリスクを減らし、日常生活を快適に過ごすことができます。