休息療法 REST THERAPY

休息療法とは

オルソグループにおける休息療法の柱となるのが『良質な睡眠』です。
睡眠の質が良くないと、病気やケガの回復も遅くなり、活力も低下します。
最も危険なのは、自覚できていない睡眠不良が蓄積する「睡眠負債」です。
オルソグループは睡眠外来だけでなく、快眠セラピーやスリープコーチング、
快眠枕や快眠旅館などを行なっており、
眠れなくてもお悩みの方も、
現状の睡眠が正しいのか知りたい人など、一人一人に合わせて
あらゆる角度から睡眠をサポートすることが可能です。

睡眠の役割

睡眠の役割は脳を休ませ、記憶の整理や定着、成長ホルモンの分泌などがあります。
体を休ませることは横になったり、マッサージやストレッチなどである程度改善する事が出来ますが、脳を休ませることは睡眠以外では出来ません。また日中の活動で得た記憶や運動技能の定着も行っています。
成長ホルモンは睡眠中、特に睡眠初期の深い睡眠(ノンレム睡眠)で多く分泌されます。成長ホルモンは子供の発育発達に影響を及ぼしますが、大人でも傷んだ細胞を修復し回復に重要な役割があります。

また成長ホルモンは免疫細胞の生成に関わり睡眠不足により免疫力が低下します。
また睡眠中には脳脊髄液という体液にて脳のクリーニングが行われます。
脳には日中アミロイドβという老廃物が蓄積され、それにより神経細胞が死滅し、アルツハイマー型認知症の発症に繋がります。脳脊髄液は特に最初の深い睡眠(ノンレム睡眠)時に活発に働きます。成長ホルモンの分泌と合わせ、最初の深い睡眠リズム(徐波睡眠)がしっかりとれていないと脳疲労が回復しにくくなります。

睡眠不足の影響

睡眠が不足すると集中力が低下し、ミスや怪我、事故のリスクが増えます。
また睡眠不足によるホルモンバランスの乱れ、エネルギー不足により甘いものが欲しくなり、過食となり糖尿病のリスクが増えます。
睡眠中には血圧が下がり、起きている時には上がりバランスを取っていますが、睡眠時間が短くなると寝ている時も血圧が次第に下がりにくくなり高血圧のリスクが増えます。そのような生活習慣病の発生は心疾患、脳血管疾患などの発症にも繋がります。

睡眠不足により脳に疲労が蓄積するとこれ以上のストレスを避けようと脳は働き、コミュニケーションが億劫になり、刺激を受けないよう消極的になり、モチベーションは低下します。
それにより更に睡眠不足が加速され悪循環に陥り、引きこもりやうつ病などの原因になることもあります。
また睡眠不足により癌の発生リスクが高まることも報告されています。
睡眠の質を向上させることはそれらの逆で集中力・思考力・発想力が高まり、生活習慣病のリスクが軽減され、モチベーションが上がりポジティブになれるという事です。

睡眠の質を高める7つの習慣

オルソグループでは、睡眠の改善に向けて取り組んでおり、睡眠の質を高める7つの習慣をお勧めしています。
 1、毎朝決まった時間に起きる。
 2、起きた時に日光をしっかり浴びる。
 3、栄養バランスのよい朝食をとる。
 4、日中は計4時間以上日光を浴びる。
 5、パワーナップを計画的にとる。
 6、日没後はなるべく明るい光を避ける。
 7、快眠ルーティンをつくる。

毎朝決まった時間に起床するのは休日も同様で、いつもより遅く寝るにしても最大1時間程度にし、日常のリズムを出来るだけ一定に整える事が大切です。
朝食に関しては、推奨されていない事も報告されていますが、睡眠にとって大切な必須アミノ酸であるトリプトファンを摂取することや、トリプトファンが眠りのホルモンであるメラトニンに形をかえる過程で必要となってくるのが、炭水化物、ミネラル(鉄、マグネシウムなど)、ビタミン(B3、B6、Cなど)などになります。比較的それらが摂りやすいのは和定食などにあたります。洋食でも食パンにジャムを塗るだけなどではなく、卵やバナナなどを加えて栄養バランスをしっかりと考えると問題はないです。
しっかりと日光を浴びる事により、睡眠を促すホルモンのメラトニンが抑制され、代わりに脳を覚醒させるセロトニンが分泌されます。メラトニンは起きて日光を浴びてから14時間後に再分泌されるそうなので、朝日を浴びるとその日1日の活動が充実し、夜もしっかり眠くなります。
パワーナップとは積極的仮眠の事で昼時間、ランチ後の20分ほどがベストです。12時から14時の間でも良いです。
日没後は部屋の照明も明るくしすぎないほうがいいです。理想は150ルクス以下。これは普通に読書できるくらいの明るさですのでやってみると意外と問題は感じないと思います。
入浴、アロマ、ストレッチ、呼吸瞑想など、自分なりのルーティンワークを持ってリズムをつくるようにします。同じ時間に行うのが理想的です。

オルソグループの休息療法

オルソグループでは質のよい睡眠をとるための指導やセラピーも施しており、本格的な不眠に対しては睡眠クリニックが対応しています。寝具など眠りに関する事柄についてもトータルかつ積極的にコーディネートしています。
またオルソグループでは休息療法の位置づけとして温浴施設の運営も行っています。お湯につかって病気や怪我を癒すことは紀元前から世界中で行われていましたが、日本でも古くから行われおり、伝聞によりその効能に期待して、入浴したり、飲泉するなど、多くの人が温泉療法によって病気からの回復を試みていました。
温泉が体にいい理由の1つに体を温めるという温熱作用があります。体が温まり血管、特に末梢血管が広がります。血管が広がると血の巡りがよくなるため、酸素や栄養を含んだ新鮮な血液が全身に行きわたりやすくなり、血液中の老廃物や二酸化炭素を運ぶ機能が活発化し、疲労回復や免疫力の向上、腎機能の向上などに寄与します。また発汗により体内の有害物質、特に重金属類を取り除くデトックス効果などが期待されます。逆に体温が下がると、エネルギー代謝や免疫力が下がり、生活習慣病やアレルギー、うつ、ガンなど、さまざまな病気が引き起こされます。
次に水圧・浮力など、私たちの体に物理的に働く効果があります。全身に圧力がかかる事によって筋肉などの軟部組織や内臓が刺激され、運動する事で適度に筋力が働き自然と緩やかなマッサージ効果を生み出します。また浮力により関節にかかる重力が軽減され関節にも優しく運動する事が出来、下肢への圧力と軽度な運動により静脈の流れが良くなり、浮腫みも軽減される効果があります。
また、温泉には血圧やホルモン値が高い人は低くなり、低い人は高くなるというように、自然治癒力で体の機能を正常に導く作用があるといわれています。泉質によっては細菌やウィルスなどに対する殺菌効果が期待され、皮膚疾患などに適応されます。高齢者や病気の回復期にも利用出来、温泉水の湯気を吸い込むと痰が出やすくなる事などから吸入療法にも使われます。何よりも温泉に行くとリラックスし、心も身体も軽くなることを感じますね。
休息は健康において最も基本的な重要な部分と考えています。