食道や胃、大腸の壁は粘膜層、粘膜下層、筋層という3つの層からできています。
がんは最も内側の層である粘膜層から発生し、早期がんの中でもさらに早期の病変に対して、胃カメラや大腸カメラで病変部を診断すると同時に、画像を見ながら手元の手術器具を操作する事により病変部の治療をする事ができます。
ポリペクトミーとは、胃や大腸など消化管内腔に出来たポリープ(隆起性病変)を内視鏡を使って切除・治療する方法です。
ポリペクトミーを行うポリープは有茎性のもので10mm~15mm以内の小さなものでスネアと呼ばれる先端が輪になった部分を、切除するポリープの根本に引っかけて高周波電流を用いて焼き切る方法と、ポリープが小さいものであれば、高周波電流を用いずに切除する方法があります。
内視鏡的粘膜切除術とは、内視鏡を用いて病変が生じる粘膜層と筋層の間の粘膜下層に生理食塩水などの液体を注入し、病変を下から持ち上げ、スネアを引っかけ高周波電流を流し、焼き切る方法を言います。
平坦な形状の病変や茎の無い病変に対する切除術で多く行われている治療です。
一般的な開腹手術に比べ手術時間も短く、全身麻酔の必要が無いため、患者さんのQOLの向上に繋がる低侵襲の治療となります。
内視鏡的粘膜剥離術とは、EMRに比べ高度な技術を必要とされる為、処置時間も長くなりますが、専用の処置器具を使用する事でより広範囲(EMRでは胃では通常2cmまでとされています。)の病変を切除する事が可能となります。
内視鏡を用い、専用処置器具で病変の周囲のマーキングを行い、粘膜下層に生理食塩水などの液体を注入し、病変部を持ち上げ、マーキングした部分を専用の電気ナイフで少しずつ慎重に剥離を行っていきます。最後まで剥離を行うか、またはスネアを用い切除します。
切除された病変部は、最終的に顕微鏡で病理検査を行い、正確な診断がされます。
富士フィルム社製の最新の医療機器を使用しており、複数のLED照明を用い観察に適した画像で診断や治療を行います。
白色光観察画像 | LCI観察画像 | BLI観察画像 |
白色光観察画像 |
LCI観察画像 |
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