こんにちは。
ひろ鍼灸整骨院の横田です。
前回に記述させて頂きました「不眠症で悩む女性にオススメなセルフケア(前編)」に引きつずき、後編になります。
なぜセルフケアが必要なのか?に関しては前編で記述しておりますので、そちらを合わせてご覧になって下さい。
前編はこちらから
今回の後編では、「栄養」や「食事」といった、人が生活していく上で必要な「食」の観点から記述させて頂ければと思っております。
なぜ食についてなのか?
食は満腹感を得るだけのためにあるのではありません。
自律神経のバランスを整える、免疫力を高める、血流循環の促進、脳や内臓機能を正常に働かせる、体の疲労回復などなど、これらをずらっと並べるだけでも、どれだけ食について考えることが重要かわかって頂けるのではないでしょうか?
すなわち、正しいバランスのとれた食生活をしていくだけで、これら全てがしっかりと整い、健康な体づくりをすることができるわけです。
本題の不眠症に関しても、上記の要素は全て必要になってきます。
この食事に、どれだけ栄養素のことも考えていけるかで、より強い効果を出すことができます。
「栄養」については、どのような栄養素を積極的にとれば改善に繋がりやすいのか、「食事」については時間帯や食べ方、組み合わせについて気をつけるべきことは何か、についてお伝えさせて頂ければと思います。
「トリプトファン」
睡眠の質を高めるために必要だと言われているもので、重要な役割を担っているアミノ酸がありますが、体内では生産できないものがあります。
まずは「トリプトファン」です。
トリプトファンは質の良い睡眠にとても必要とされていますが、体内での産生はできません。
なぜこれが必要とされているのか?
それは、1つ前のブログでも出てきました、「セロトニン」「メラトニン」に関係してくるからです。
セロトニンは、脳内の伝達物質の1つで、ストレスなどにより興奮した神経を落ち着ける効果があるため、眠る時に寝付きやすい状態にしてくれます。
トリプトファンは、セロトニンへと体内で合成され、その一部がメラトニンへと変化するのですが、このメラトニンが人の体内時計のずれを調整してくれる働きを持っています。
「睡眠ホルモン」と呼ばれるほどのメラトニンですが、このメラトニンが分泌されている間に人は睡眠をとるようになっています。
正常な睡眠をとるには、このメラトニンの分泌量というものが重要になってくるため、メラトニン生成に関係してくる、トリプトファンという栄養素が大切になってきます。
このトリプトファンは、牛乳やチーズなどの乳製品、鶏むね肉、牛肉、たまご、ナッツ類などに含まれています。
「グリシン」
このグリシンは、体温調節の働きを持っている栄養素です。
人は、入眠する時に体内の深部体温というものを下げることで、質の良い睡眠をとることができます。
このグリシンには、深部体温を下げ入眠しやすい状態作りをしてくれるだけでなく、メラトニンと同様に、体内時計に作用して正常なリズムに整えてくれる働きもあります。
エビやホタテなどの魚介類にや鶏むね肉、牛肉といった肉類に多く含まれております。
ただ、このグリシンには注意点もございます。
上記のようなアミノ酸として重要な働きをしてくれている反面、人工合成されたグリシンは食品添加物として、コンビニのおにぎりやお弁当のご飯のつや出しや保存料に使用されています。
この人工合成グリシンは過剰摂取してしまう事で、健康被害に会う恐れがあるという事も報告されています。
ですので、睡眠のことを考えてグリシンを摂取するのであれば、人工合成されたものではなくきちんと食材から摂取することをオススメします。
これはグリシンだけに言える事ではありません。
どのような栄養素でも、摂取方法や量によっては逆に健康被害を起こす可能性があります。
正しい栄養素を正しい方法・量で摂取して、健康的な生活を送るとともに、良い睡眠もとっていけるようにしていきましょう!
自身の症状や悩みに対してはどうすればいいか分からないという方は、当院までご相談下さい。
運動だけでなく、食など様々な観点から適切なセルフケアをお伝えできるよう心がけ、皆様のお役に立てるようにしていきます!